ISO 6789-1 の 7.2 の計算例にあるクラス表記は、どう読めばよいですか?
対象規格:ISO 6789-1:2017 · 更新日 2026-10-28
技術監修:Alston Hsiao(Chieh-Jen Hsiao)、STAND CTO
ISO 6789-1:2017 の 7.2 は nominal value を A/D/G に対応させていますが、当サイトではこれを根拠に固定調整式の公称値を当てはめず、7.1 で目標値を選び、B/E の公称設定値を 7.3 で確認します。 引き継がれた項目が残っている可能性を踏まえた解釈であり、ISO の公式正誤票ではありません。
自分で確認する:見出しと第二項、第三項を合わせて読む
まず 7.2 の計算例の見出しを確認します。Type II の B/C/E/F が除外されています。次に工具側の値の列挙を見ると、第二項では目盛または表示器の設定値を A/D/G に対応させていますが、第三項も「nominal value」を同じ A/D/G に対応させています。疑問点は計算結果の百分率ではなく、同じ調整式のクラスが異なる値の役割に割り当てられていることです。
そのため、第三項だけを抜き出して、これらの工具にも固定調整式の公称値を使うとは判断できません。また、第三項の文字を B/E に変えるだけでも解決しません。その場合も、計算例の見出しで除外されている範囲と整合しないためです。
計算例の項目が残った可能性を考える理由
ISO 6789:2003 の 6.5、EXAMPLE 1 と照合すると、公称値の行は B/E です。その見出しが除外するのは C/F だけなので、固定調整式も計算例の対象に含まれます。文章を引き継いだ可能性の手掛かりにはなりますが、似た表現だけで編集の経緯を断定することはできません。
次に、本年版の 7.3 を見ると、B/E の公称設定値がすでに計算例に含まれています。固定調整式はこちらの例で確認すれば、その値の役割と対応します。見出しで除外されている計算例にも重ねて含める必要はありません。
最後に、一般規則の 7.1 に戻ります。A/D/G は目盛または表示器の設定値、B/E は公称設定値、C/F は最低限界値または公称プリセット値を使います。この対応から、当サイトでは疑問点を計算例のクラス表記に限定し、目標値の定義や相対偏差の式を変更する根拠とはしていません。
実務では値の選択と解釈を記録する
計算記録には「規格の年版、箇条、原文の表記、採用した解釈」を併記し、工具のクラス、目標値、その値の情報源を示すことを勧めます。疑問のある項目については、原文のクラスと短い用語を残し、一般規則に従って値を選んだことを別に記載します。独自に整理した文章を、正式に訂正された要求として示さないようにします。
実際の計算では、目標値 X_t と測定装置の観測値 X_o の役割を先に確認し、この部の式で各読み値を計算します。計算例は代入手順の確認に使えますが、疑問のある表記から工具の分類を逆に変更することはできません。このように記録すれば、値の選択に関する解釈なのか、計算自体の問題なのかを確認者が区別できます。
以上は当サイトの解釈であり、ISO の公式正誤票ではありません。ISO は Part 1、Part 2 を改訂中で、現在は委員会原案 ISO/CD 6789-1.3、ISO/CD 6789-2.3 の段階です。改訂規格の正式発行後、本ページを更新し、改めて照合します。