ISO 6789 ナレッジセンター

1 ページで 1 つの質問に答えます。ISO 6789 の各版、適合宣言、校正証明書、手動トルク工具の発注時に求める文書について解説します。

原文の疑問点 ↓

記事一覧

概要

ISO 6789:2017 の Part 1 と Part 2 は何が違いますか?

Part 1 は「この工具は要求に適合しているか」、Part 2 は「この工具を測定するとどのような結果が得られ、その結果はどの程度信頼できるか」に答えます。

顧客が ISO 6789:2003 を指定した場合、どの年版で作業すればよいですか?

顧客が ISO 6789:2003 を明確に指定した場合は、2003 年版に基づいて該当する作業を手配し、依頼書と納入文書に年版を明記してください。

ISO 6789 はどのようなトルクツールに適用されますか?

ISO 6789 が対象とする工具は、管理された締付けに用いる指示式(Type I)およびプリセット式(Type II。固定調整式と目盛なし調整式を含む)の手動式トルクツールです。

比較

ISO 6789:2003 と 2017 年版は何が違いますか?

2017 年版では、2003 年版の単一規格を適合性要求とトレーサブルな校正の 2 部構成に分け、範囲、測定手順、結果の表し方を見直しました。

文書

ISO 6789 に基づく校正なら、校正機関は認定を受けていますか?

それだけでは認定の証明にはなりません。ISO 6789 に基づいて校正したという説明と、校正機関の認定の証拠は、別々に確認する必要があります。

手元の文書は適合宣言ですか、それとも校正証明書ですか?

見分けるポイントは「許容偏差内かどうかの記載」と「不確かさの対象」の 2 点です。

ISO 6789:2003 の報告書はどう読み、何を確認すればよいですか?

2003 年版であることが明記され、依頼側の要求がその年版を受け入れていれば、適用規格が明確な文書です。

出荷時の文書は、なぜ「校正証明書」から「適合宣言」に変わったのですか?

2017 年版では「工具の要求事項への適合」と「工具 1 本ごとのトレーサブルな校正」を分け、文書名をその文書が提供する証拠に合わせたためです。

適合宣言があっても、校正証明書は必要ですか?

用途によりますが、その工具のトレーサブルな校正結果と測定の不確かさが必要なら、Part 2 の校正証明書を取得する必要があります。

文書に「ISO 6789」とだけあり、年版や部番号がなくても十分ですか?

十分とはいえないため、供給者に年版の追記を依頼し、2017 年版の場合は Part 1、Part 2、または両方のどれに基づくかも確認してください。

ほかのテーマは技術監修が完了しだい順次公開します。

原文の疑問点

ISO 6789 原文で数値・条項の参照・表記が一致しない箇所についての本サイトの読み方です。いずれも本サイトの判読であり、ISO の公式な正誤表ではありません。

ISO 6789:2017 の本文には、どのような疑問点がありますか?

当サイトで原文を項目ごとに照合した結果、2017 年版には、確認済みの誤り 2 件、誤記と考えられる箇所 2 件、表記の不整合 1 件の計 5 件があります。いずれも ISO の公式正誤票ではありません。

ISO 6789:2017

ISO 6789-1 の過負荷試験で、固定調整式工具にはどの容量を用いますか?

ISO 6789-1:2017 の 5.1.6 は公称容量に D/E/F を対応させていますが、当サイトでは分類と次の文を踏まえ、固定調整式の Type II、クラス B/E の公称容量と解釈しています。

ISO 6789-1 の 7.2 の計算例にあるクラス表記は、どう読めばよいですか?

ISO 6789-1:2017 の 7.2 は nominal value を A/D/G に対応させていますが、当サイトではこれを根拠に固定調整式の公称値を当てはめず、7.1 で目標値を選び、B/E の公称設定値を 7.3 で確認します。

附属書 A の 10 N·m における不確かさの数値が一致しない場合、どう確認しますか?

成分と式に戻って再計算し、各表を照合すると、附属書 A の 10 N·m における結果は、Table A.15 に記載された 1.660 % ではなく、W = 1.160 % を採用すべきです。

ISO 6789-2 附属書 C の証明書要求が C.5.4 を参照している場合、どの箇条を確認すればよいですか?

ISO 6789-2:2017 の C.8 e) は C.5.4 を参照していますが、附属書にその箇条はなく、平均値は C.5.2、不確かさは C.7 を確認します。

附属書 C の繰返し性成分は、なぜタイプ A と表記されながら矩形分布を使うのですか?

ISO 6789-2:2017 の Table C.1 は w_re を Type A と表記しながら、C.6 の読み値の差から半幅を求め、矩形分布で換算しているため、当サイトでは表記の不整合として解釈の余地を残し、数値は式に従います。

ISO 6789:2003

ISO 6789:2003 の偏差計算例では、100 と 104 のどちらを使うべきですか?

ISO 6789:2003 の 6.5、EXAMPLE 1 は最初に x_r1 = 100 N·m と示しながら後の式では 104 N·m を使っており、−3.85 % を再現できるのは後者だけなので、当サイトでは最初の参照値が誤記である可能性が高いと解釈しています。